本を読み終わったあと、「感想を残しておきたい」と思うことがあります。
でも、いざ書こうとすると、なかなか言葉が出てこない。
「面白かった、しか出てこない」
「何を書けばいいのかわからない」
「ちゃんとしたレビューにしないといけない気がする」
「読んだ直後は感動していたのに、数日経つと忘れてしまう」
そんなふうに感じたことがある人は多いのではないでしょうか。
読書記録というと、立派な感想文やレビューを書かなければいけないように思うかもしれません。
でも、本当はもっと気軽でいいものです。
読書記録は、一言だけでも十分です。
「よかった」
「不思議な話だった」
「途中から一気に読んだ」
「この主人公は苦手だった」
「今の自分には少し難しかった」
それだけでも、あとから見返したときに、その本を読んだときの感覚を思い出すきっかけになります。
この記事では、本の感想がうまく書けない人に向けて、一言メモから始める読書記録の方法を紹介します。
本の感想が書けないのは普通のこと
本の感想を書くのは、意外と難しいものです。
映画や食事なら「面白かった」「おいしかった」と言いやすいのに、本になると急に言葉に詰まることがあります。
その理由のひとつは、本の体験がとても個人的だからです。
読んでいるあいだに感じたことは、必ずしもはっきりした言葉になっているとは限りません。
登場人物のことが気になった。
ある場面だけ妙に心に残った。
全体としては好きだけど、理由はうまく説明できない。
最後まで読んだけれど、まだ自分の中で整理できていない。
読書には、そういう曖昧な感覚がたくさんあります。
だから、読み終わった直後にきれいな感想を書けなくても問題ありません。
むしろ、それが自然です。
「ちゃんと書こう」とすると続かない
読書記録が続かない理由のひとつは、最初からきちんと書こうとしすぎることです。
たとえば、こんなふうに考えてしまうことはないでしょうか。
- あらすじをまとめないといけない
- 良かったところを具体的に書かないといけない
- 人に見せても恥ずかしくない文章にしないといけない
- 星の数や評価を決めないといけない
- 何か気の利いたことを書かないといけない
でも、これでは読書記録が重くなってしまいます。
本を読むたびに「感想を書かなきゃ」と思うようになると、読書そのものまで少し面倒に感じてしまうかもしれません。
読書記録は、読書を楽しくするためのものです。
負担になってしまっては本末転倒です。
まずは、「ちゃんと書く」ことをやめてみましょう。
読書記録は一言だけでいい
読書記録は、一言だけでも残す価値があります。
たとえば、次のようなメモで十分です。
- 面白かった
- 思ったより暗かった
- 最後がよかった
- 途中で少し退屈した
- 文章が好き
- 登場人物が忘れられない
- 今読む本ではなかった
- もう一度読みたい
- 映像で見てみたい
- 友達にすすめたい
- なんだか怖かった
- 読み終わってもしばらく残る
- 途中の会話が好きだった
- ラストだけもう一度読みたい
- たぶん数年後に読み返したい
これくらい短くてかまいません。
大切なのは、読み終わった瞬間の感覚を少しだけ残しておくことです。
文章として完成していなくても大丈夫です。
誰かに説明できるような感想でなくても大丈夫です。
未来の自分が見返したときに、「ああ、この本を読んだとき、そんなことを感じたんだ」と思い出せれば、それだけで読書記録として十分です。
感想ではなく「未来の自分へのメモ」と考える
本の感想を書こうとすると、どうしても人に見せる文章を意識してしまいます。
でも、読書記録は必ずしもレビューである必要はありません。
むしろ、自分のためのメモだと考えたほうが続けやすくなります。
たとえば、未来の自分に向けて、こんなことを書いておくイメージです。
- この本は疲れているときに読むと少し重い
- 第2章が特によかった
- 最後まで読むと印象が変わる
- 最初は退屈だけど途中から面白くなる
- 似た雰囲気の本を探したい
- この作者の別の本も読んでみたい
- もう少し知識がついてから読み返したい
これは、立派な感想文ではありません。
でも、自分にとってはとても役に立つ記録です。
数か月後、あるいは数年後に見返したとき、その本を読んだときの気分や状況を思い出すことができます。
本棚に本を並べるように、読書の記憶も少しずつ残していく。
それが読書記録の面白さです。
何を書けばいいかわからないときの読書メモ例
それでも、「一言でいいと言われても、何を書けばいいかわからない」ということもあると思います。
そんなときは、次のような項目からひとつだけ選んで書いてみるのがおすすめです。
1. 読んだ直後の気分を書く
一番簡単なのは、読み終わった直後の気分を書くことです。
- すっきりした
- もやもやした
- 少し寂しい
- 元気が出た
- しばらく考え込みたくなった
- 読み終わるのが惜しかった
感想を論理的に説明する必要はありません。
まずは気分だけで十分です。
2. 好きだったところを書く
本全体について書こうとすると難しくなります。
でも、「どこが好きだったか」なら少し書きやすくなります。
- 会話が好きだった
- 文章のリズムがよかった
- 主人公の距離感が好きだった
- 最後の一文が印象に残った
- 途中の旅の場面がよかった
- 章タイトルがよかった
本全体を評価しようとせず、自分が引っかかった部分だけを書いてみましょう。
3. 引っかかったことを書く
好きだったことだけでなく、違和感や苦手だったところを書いてもかまいません。
- 主人公には共感できなかった
- 途中から少し長く感じた
- 結末はあまり好みではなかった
- 面白いけど疲れる本だった
- もっと静かな話だと思っていた
読書記録は、必ずしも本を褒めるためのものではありません。
自分がどう感じたかを残すことが大切です。
4. 誰にすすめたいかを書く
感想が出てこないときは、「誰にすすめたいか」を考えるのもおすすめです。
- ミステリーが好きな人にすすめたい
- 静かな小説が好きな人に合いそう
- 旅の本が好きな人にすすめたい
- 文章を味わいたい人向け
- 休日にゆっくり読みたい本
- 元気なときより、少し落ち着いた日に読みたい本
これも立派な読書メモです。
自分の中で、その本の位置づけが少し見えてきます。
5. 次に読みたい本を書く
読書記録には、その本をきっかけに読みたくなった本を書いておくのも便利です。
- この作者の別作品も読みたい
- 同じテーマの本を探したい
- 似た雰囲気の海外文学を読みたい
- 次はもっと軽い本を読みたい
- 関連するノンフィクションも読んでみたい
読書は一冊で終わるものではありません。
一冊の本が、次の本につながっていくことがあります。
そのつながりを残しておくと、自分だけの読書の地図が少しずつできていきます。
読書メモは短いほど続けやすい
読書記録を続けるコツは、最初から長く書かないことです。
読んだ本すべてに長文レビューを書こうとすると、どうしても負担になります。
でも、一言だけなら続けやすくなります。
たとえば、こんな記録でも十分です。
- 『〇〇』:静かだけど、あとから効いてくる本
- 『〇〇』:主人公より脇役がよかった
- 『〇〇』:最初は難しかったけど、後半が好き
- 『〇〇』:夜に読むと少し怖い
- 『〇〇』:今の自分にはかなり刺さった
これくらいなら、読了後すぐに残せます。
大事なのは、読んだ直後の温度が残っているうちに、少しだけ書いておくことです。
あとでちゃんと書こうと思っていると、意外と忘れてしまいます。
「あとで書く」より「今、一言だけ書く」。
このほうが読書記録は続きやすくなります。
評価よりも「記録」を大切にする
読書サービスやレビューサイトでは、星の数や点数で本を評価することがあります。
もちろん、それが便利な場合もあります。
でも、本によっては点数をつけにくいこともあります。
すごく好きではないけれど、忘れられない本。
面白いとは言いにくいけれど、読んでよかった本。
よくわからなかったけれど、なぜか心に残っている本。
そういう本は、単純な評価では表しにくいものです。
だから、読書記録では無理に点数をつけなくてもいいと思います。
「好き」「苦手」「よくわからない」「でも気になる」
そういう曖昧な感覚をそのまま残しておくことにも意味があります。
本との関係は、いつもはっきりしているわけではありません。
読んだ直後はよくわからなくても、時間が経ってから急に思い出す本もあります。
昔は合わなかったのに、数年後に読み返すと好きになる本もあります。
だからこそ、評価よりも記録を残しておくことが大切です。
SNSに投稿するレビューと、自分用の読書メモは違う
読書記録が苦手な人の中には、「人に見られること」を意識しすぎている人もいるかもしれません。
SNSに投稿する感想は、どうしても他人の目が気になります。
変なことを書いていないか。
浅い感想だと思われないか。
誰かの意見と違っていないか。
ネタバレになっていないか。
そう考えると、感想を書くこと自体が面倒になってしまいます。
でも、自分用の読書メモなら、もっと自由でいいはずです。
文章が短くてもいい。
少し変な感想でもいい。
途中までしか読んでいなくてもいい。
そのときの気分だけでもいい。
読書記録は、人に見せるためだけのものではありません。
自分が読んだ本を、自分の中に残しておくためのものです。
読書記録があると、本を忘れても大丈夫になる
本を読んでも、内容を忘れてしまうことはあります。
むしろ、読んだ本の内容をすべて覚えている人のほうが少ないでしょう。
でも、忘れることは悪いことではありません。
読書記録があれば、忘れてもまた思い出せます。
タイトルを見返す。
一言メモを読む。
そのときの感想を見る。
読みたいと思った理由を思い出す。
それだけで、その本との距離がもう一度戻ってきます。
読書記録は、記憶を完璧に保存するためのものではありません。
忘れてしまった本に、もう一度出会うためのきっかけです。
ブクマで気軽に読書メモを残す
読書記録を続けたい人には、読書管理サービスの「ブクマ」もおすすめです。
ブクマ は、読んだ本や読みたい本をシンプルに記録できる読書管理サービスです。
本を探して、自分の本棚に追加し、読んだ本の感想やメモを残すことができます。
読書記録というと、しっかりしたレビューを書かなければいけないように感じるかもしれません。
でも、ブクマでは一言メモのような使い方でも大丈夫です。
たとえば、
- 読み終わった本を記録する
- 気になっている本を保存する
- 読んだときの感想を一言だけ残す
- あとで読み返したい本を管理する
- 自分だけの本棚を作る
といった使い方ができます。
読書記録を続けるには、気軽に残せることが大切です。
「ちゃんとしたレビューを書こう」と思うと続かなくても、
「一言だけメモしておこう」なら続けやすくなります。
まずは一冊、一言だけ記録してみる
読書記録を始めるなら、まずは最近読んだ本を一冊だけ思い出してみてください。
そして、その本について一言だけ書いてみましょう。
「面白かった」でもいいです。
「難しかった」でもいいです。
「また読みたい」でもいいです。
「よくわからなかったけど、気になる」でもいいです。
最初から上手に書く必要はありません。
一言でも残しておけば、それはもう立派な読書記録です。
読書は、読んで終わりではありません。
少しだけ記録を残しておくことで、本との関係はあとから何度でもよみがえります。
本の感想が書けない人ほど、まずは一言メモから始めてみてください。
その小さなメモが、未来の自分にとって大切な読書の記録になるかもしれません。

